霊を水晶に閉じ込める方法

レジナルド・スコット著『魔法暴露』第15書12章

以下の作業は水晶あるいはベリルないし同様の器具に霊を閉じ込めるためのものである。まず新月の時期にすべて新品の衣服に着替え、髭を剃るべし。期間中は水とパンのみを食し、懺悔を済ませたのち、詩篇と連祷、さらに以下の祈りを二日間にわたり七度ずつ唱えるべし。

 われ汝に望む、おお主なる神よ、わが慈悲深き最愛の神よ、恩寵をもたらす者よ、すべての学問の授与者よ、汝の愛する(不肖の)子○○に汝の恩寵と御力を知らしめたまえ。われを悪魔の欺瞞と陥穽より護りたまえ。われに汝の力を与えたまえ、おお主よ、この術をもって悪魔を抑える力を与えたまえ。汝は真に生きる永遠の神なれば、あらゆる世界に生きて支配する神なれば。アーメン。

 これを五日間にわたって行い、六日目に五口の輝く剣を用意すべし。そして一口の剣を用いて秘密の場所に円を描くべし。続いて Sitrael と描き、円の中央に立ち、名前のところに剣を突き立てよ。続いて 別の剣にてMalanthon と描くべし。さらに別の剣にて Thamaor と描くべし。別の剣にて Falaur 、さらに別の剣にて Sitrami と描き、剣を突き立てよ。すべてをなし終えたなら、Sitrael のもとに戻ってひざまづき、両手で水晶を捧げもって唱えるべし。

 おお、シトラエルよ、マランタよ、タマオルよ、ファラウルよ、シトラミよ、この円に名前を記され、この業を委ねられたるものよ。われ汝らを強力に呼び出さん。汝らを楽園より放逐せし父と子と聖霊の御名において呼び出さん。語る言葉がそのまま現実となる神の御名によりて呼び出さん。生者と死者と世界を火によりて裁くために到来する者の御名によりて呼び出さん。汝ら地獄の五王よ、われのもとに来たれ。われの命ずるままにわが意図するところを成就せよ。またわれは汝らを呼び出さん、この悪魔どもよ、汝らに命ず、至高神の息子、主イエス・キリストによりて命ず。栄光のうちに祝福せらるる処女マリアとすべての聖人、天使、大天使、長老、預言者、使徒、福音書記、殉教者、告解者、すべての処女と寡婦、すべての神の選民によりて命ず。われ汝らを呼び出さん、地獄の王たちよ、天により、星により、太陽により、月により、すべての惑星により、地により、火により、空気により、水により、地上の楽園により、地上の万物により、汝らの住まう地獄により、地獄のすべての悪魔により、汝らの効能と力により、なんであれ汝らを拘束するすべてによりて命ず。さればいま唱えしすべてのものの効能によりて汝らを拘束し、わが意思、わが命令に従わせるものなり。されば大いに恐れ入りてわがまえに来るべし。汝らに与えられし円のなかに人間の王の形にて現れ、わが望みをすべてかなえるべし。わが許しを得ずして退出することあたわず。わが命に背くならば、われ必ず汝らを海の底深くに沈めん。聖霊の絆のなかに生き、支配する神の子と、世界の中の世界によりて。アーメン。

 この真の召喚文を五回唱えよ。されば北方より五王が大軍勢を率いて到来し、汝のまえにひざまづいて言うであろう。ご主人様、なんなりと御命じください。われらはただちに従いましょう。これに対して汝はこう言うべし。汝ら、わが許可なくしてわがまえから出立するべからず。われが命ずることを真に、確実に、忠実に、徹底的に行うべし。されば五王はみな汝の意図することを行うと誓うであろう。五王が誓いを立てたならば、すぐに次の強請文を唱えるべし。

 われ汝ら全員に命ず、シトラエル、マランタ、タマオル、ファラウル、シトラミ、汝ら地獄の王たちよ、この水晶石にあらゆる学芸に優れる霊を込めよ。神の御名テトラグラマトンとわれらの主イエス・キリストの十字架の力により命ず。世界を贖いたる無垢なる子羊の血の力によりて命ず。すべての徳と力によりて命ず。汝ら気高き王よ、水晶の霊が昼夜をわかたずいつ何時も、われとわが友に、われが望むこの世の幽俗万物の真実を告げるよう取り計らうべし。またわれに対しまさにわが名を告げるべし。汝ら主人に対してなす服従を、われに対してもなすよう取り計らうべし。これをなし終えたなら、五王はある霊を呼びだし、円の中心ないし水晶の周囲に行くように命ずるであろう。されば水晶を二つの円の間に置くべし。すると水晶が黒くなるさまを目撃するであろう。

 されば五王に命じて、水晶のなかの霊が汝の許可なくまた汝の意図の成就をなさぬまえに退出せぬよう厳命させるべし。これをなしおえたなら、五王が水晶に向かい、汝の命令を滞りなく行わせるまで、退出許可を控えるべし。これをなしおえたなら、霊は退出許可を熱心に求めるであろう。されば言うべし。汝、全能の神によりて定められた場所に赴くべし、父と子と聖霊の御名において云々。続いて水晶を手に取り、覗き込むべし。汝は望みの物を見るであろう。すべての円は九フィートの寸法であり、以下の如く描くべし。作業日時は巨蟹宮、天蠍宮、双魚宮、時刻は月ないし木星とすべし。霊を閉じ込めたものの、まだなにか怖い部分があるならば、なんらかの契約にて霊を拘束すべし。
from Reginald Scot's Discoverie of Witchcraft book xv., chp. xii.


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