英国ユナイテッド・グランド・ロッジ編『1888年版フリーメイソン会館蔵書目録』

hard cover 160mm*250mm 48pp

英国フリーメイソンリーの総本山、ユナイテッド・グランド・ロッジが編纂・出版した蔵書目録である。

1888年といえばかの黄金の夜明け団が創立した年であり、かつ団の集会や儀式はグレート・クイーン・ストリートのフリーメイソン会館にて行われていたのである。その会館の蔵書目録が如何なる品揃えだったのか、大いに興味をそそられるものといえよう。ほぼ1300冊からなる蔵書のなかには、案の定といおうか、マサースの『カバラ・アンヴェイルド』、ウェストコットの『ベンボー枢機卿のイシス・タブレット』、ケネス・マッケンジーの『メイソン百科』等が見受けられるのであった。

 黄金の夜明け団がフリーメイソン会館を参入儀式に利用していた事情も、下に訳出したクラークの序文から明らかになった。

 地味ながらも貴重な資料といえよう。




冒頭序文

1887年6月1日、グランド・ロッジの指示によりフリーメイソン会館図書室の蔵書目録を作製する運びとなりました。また図書室をクラフト会員の利用を目的として平日の午前10時から午後5時まで開館、月曜日と木曜日は午後10時まで開館し、他の曜日に関しては副司書との調整によって決定されることになりました。そして1888年6月30日、蔵書目録は編纂され、準備が整いました。

 いかなる理由があろうとも蔵書の館外持ち出しは禁止されていることをご理解願います。

 グランド・ロッジ図書室長はフリーメイソンリーおよび類似の主題に関する著作(この目録に記載されていないもの)の寄贈を大いに歓迎いたします。個人の蔵書にとどまるよりはグランド・ロッジ図書室に納まるほうがよりクラフト全般の役に立つ場合が多いと思われます。
シャドウェル・H・クラーク
室長
フリーメイソン会館
1888年6月30日



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