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A

Ab (カバラ) アブ。ヘブル語で父の意。生命の樹の第二のセフィラ“コクマー”の別名。

abbey (魔術) 僧院の意。the Abbey : イエイツ関係ならばダブリンのアビー劇場。クロウリー関係ならばセファルーのテレマ僧院のこと。

abbot (一般) 僧院長。ときに the Abbot としてヨハン・トリテミウスの意味で用いることがある。

abominable snowman (一般) ヒマラヤの雪男。単なる snowman では雪だるまを指すことが多い。

abracadabra (一般) アブラカダブラ。代表的意味不明呪文。アブラクサス(参照)の名称変化と考えられている。

Abraxas (グノーシス) アブラクサス。紀元2世紀アレクサンドリアのグノーシス派バジリデス教徒が崇めた至高神。Abraxas という文字のギリシャ語合計数値が365となるため、アブラクサスの下には一年の365日を司る従神格が365柱存在するとされた。上半身は王者、下半身は蛇の姿で表される。

abyss (魔術) 深淵。生命の樹の上位3セフィラと下位セフィラのあいだに存在する境界。

Adept (魔術) 達人。魔術の奥義に達した人間。狭義にはGD系の第二団の団員。

Adeptus Exemptus (魔術) 被免達人。7=4と表記される。英国薔薇十字協会および黄金の夜明け団で採用された高位階。生命の樹のケセドに相当する。常人が到達できる最高位階とされるが、事実上は名誉位階。団の創立者が特権的に名乗ることができる。

Adeptus Major (魔術) 大達人。6=5と表記される。生命の樹のゲブラーに相当する高位階。なかば架空の存在。

Adeptus Minor (魔術) 小達人。5=6と表記される。生命の樹のティファレトに相当する位階。通常の魔術修行にあっては事実上の最高位階。ZAMとThAMの二種に細分化される。

adjuration (一般) 厳命。悪魔払いの際に用いるきわめて強い調子の命令。

adoptive (メーソンリー) 女性会員を認めるの意味。adoptive masonry 。主にフランス系のメーソンリーが会員の妻や娘を対象として創始している。

Aeon (一般、魔術) アイオン、永劫。約2000年を1とする時間単位。おもにその期間の支配神の名を冠して用いる。例:ホルスの永劫。本来はグノーシス用語であり、春分点歳差を基盤とする支配神移行を表していたが、現代では主にクロウリー系の用語となっている。

aeromancy (占術) 空占い。雲の形を見て吉凶を占う。

Aethyrs (魔術) アェティール。主にエノク魔術で用いられる言葉で、意味としては天界が近い。元来は古代ギリシャの世界観にある空気層上部の澄んだ領域。Aire という綴りを用いることもある。

AGLA (魔術) アグラ。ヘブル語の文句「アテー、ギボール、ルオラーム、アドナイ」(汝は強大にして永遠なり、わが主よ)の頭文字を集めたもの。主に霊に対する命令等の際に用いられる。往々にして訛音化して呪文等に登場する。

agnosticism (一般) 不可知論。agnostic 不可知論者。天界や神のことは知り得ようがないから、信じるに値しないとする。神がいないとはいっていない。

aha! (一般) なにかを悟った、ピンときた際に発する擬音、擬声。

Aima (カバラ) アイマ。至高の母。生命の樹の第三セフィラ、ビナーの別名。図像的にはヨハネ黙示録に登場する「星の冠を戴き月に乗る女」として描かれる。

akasa (東洋) アカシャ、アカサ。ヒンズー教の五大説に見られる「霊」ないしエーテル。黒ないし藍色の卵型として描かれる。

akasic record (神智学) アカシャ記録、アカシック・レコード。地球のアカシャに刻まれた地球および人類その他のすべての記録。ここを調べることであらゆる過去の歴史が判明するとされる。

alembic (錬金) 蒸留器。精製および浄化の比喩として用いることが多い。cucurbit も参照せよ。

Alexandrian (魔女) アレクサンドリア派、アレックス・サンダース傘下の組織の意。

almanac (一般) 暦。年鑑。基本的には太陰暦を基準とした種まき時期を算出する年次刊行物であり、同時に農業にまつわるさまざまな俗信や迷信も紹介する。近世になるとオカルト関係者とりわけ占星術師の著作を貶める際に用いられる言葉となる。

amrita (魔術) アムリタ、神酒。元来はサンスクリット語で霊酒の意。往々にして性魔術の際に生ずる男女分泌液混合物をさすことがある。

amulet (一般)アミュレット、魔よけ、お守り。それを所持する者を災難から保護するとされる物品。タリスマンと比較せよ。

anareta (占星) 室分類のひとつ。破壊の主。

anathema (一般) カトリック教会における破門。神罰が下るよう祈ること。転じて呪詛、呪い、憎悪。ひどく嫌われること。

Ancient (一般、聖書) the Ancient of the Days 日の老いたる者。 (メイソン)古式。United Grand Lodge とは別流のヨーク系儀礼。後にグランドロッジに吸収合併され、Ancient and Accepted となる。やたらと位階が多く、派手なタイトルが目立つ。

anima mundi (一般、心理学) アニマ・ムンディ、世界霊魂、世界精神。地球を生命体に見たてた場合の魂。現代ではユング心理学の集合的無意識の意味で用いることが多い。図像的には女神の姿をとる。

animal magnetism (一般) 動物磁気、生体磁気。18世紀に流行したメスメリズムの用語。人体固有の磁気を想定し、磁石を用いて各種治療に当たる際の理論的根拠。のちにオーラと同一視されるようになる。

annunciation (キリスト教) the Annunciation として受胎告知。ルカ伝1章31節にあるガブリエルによるマリアへの妊娠通告。Annunciation Day 3月25日。

anthropomancy (占術) 内臓占い。人間の内臓を取り出し、その形から吉凶を占うとされる。古今東西の暴君が行う悪行の類。

Anthroposophy (一般) 人智学。ルドルフ・シュタイナーが創始した神秘哲学体系。

apas (東洋) アパス。ヒンズー教の五大説に見られる「水」。銀色の三日月形として描かれる。

apotheosis (一般) 神化、神格化。人間を神の位に引き上げる行為。

apparition (一般) 幽霊ないし霊的出現。本来存在しないものが見える現象。幽霊 ghost よりも適用範囲が広い。

apports (心霊) アポーツ、物品引き寄せ。霊媒が霊的な手段によって物品を出現させる術。大多数はトリック。


apprentice (一般、メーソンリー) 徒弟。弟子。徒弟制度の最下位。前置詞としては to を用いる。 例 : apprenticed to magic

ararita (魔術) 「かれのはじまりは一なり。かれの個性も一なり。かれの順列も一なり」というヘブル語の文章の頭文字を並べて形成した神聖名。六芒星儀式の際に用いられる。

arcana (魔術、タロット) 奥義、あるいはタロットの札。単数形は arcanum。箱にしまわれてた秘密。

ars magna (錬金) アルス・マグナ、大いなる業、大作業。本来は鉛を金に変成させる作業をさすが、転じて霊的修行の完成、さらにはなんらかの目的達成の意味で比喩的に用いることが多い。

assiah (カバラ) アッシャー界。カバラ四界論の第四物質界。聖四文字の最終のヘーに相当する物質と人間と殻と悪霊の世界とされる。

assumption (キリスト教) Assumption として聖母被昇天の意。ラテン語の assumpt = taken up が語源。8月15日が被昇天祭日。

asthma (一般、疾病) 喘息。なぜか魔術師の職業病。

astral (魔術) 星幽、アストラル。形容詞。物質世界の背後にあるとされる霊的事物を形容する。用例:astral journey 星幽旅行。astral world 星幽界。

astral body (魔術) 星幽体。物理的肉体と重なって存在する精妙な体であり、主に精神機能の乗り物とされる。類似物にエーテル体がある。

astral light (魔術) アストラル・ライト、星幽光。星幽界に満ちているエーテルのようなもの。

astral projection (魔術) 星幽体投射。いわゆる幽体離脱と同義であるが、魔術では星幽体投射とエーテル体投射を区別して考え、星幽界を旅行する際には星幽体投射を、物質界を移動するにはエーテル体投射を行うとされる。

asylum (一般) 福祉目的の収容施設。lunatic asylum 精神病院。

atavistic (一般) 先祖がえりの、隔世遺伝の。おもにA・O・スペア関係で頻出。

athame (魔女) アセイミー。魔女術の各種儀式で用いる黒柄のナイフ。

athanor (錬金) アタノール、搭状温浸炉。温度を常時一定に保つための自動燃料補給装置を持つ炉の一種。

atheism (一般) 無神論。atheist 無神論者。

Atu (魔術、タロット) アテュ。いわゆるタロットの大アルカナ。

Atziluth (カバラ) アツィルト界。カバラ四界論の第一祖型的世界。聖四文字のヨッドに対応する純粋神格界。

Augoeides (一般) アウゴエイデス。ネオ・プラトニズム用語。人間に内在する神的部分。元来はイアンブリコスが用いた言葉で、朝の光の意。ブルワー・リットンが『ザノニ』で紹介したため、英国で流行する。のちに聖守護天使の意味でも用いられる。

auspicious (一般、占術) 吉兆の、幸先のよい。本来は鳥占い auspice の形容詞。なんらかの行事に先立ち、鳥を放してその飛翔形態で吉凶を占うという故事が起源。現代の各種開会式における鳩の放鳥、さらに風船飛ばしはその名残。

Avalon (一般、ケルト) アヴァロン島。ウェールズ西方海上にあるとされる極楽浄土。英雄が死後赴く場所。しばしばアトランティス伝説とともに語られる。

azonia (一般) 無任所女神。ゾーンを持たない神格、とりわけ女神のこと。

azoth (錬金) アゾート。基本金属。往々にして水銀の意。パラケルススのいう万能薬。