タットワとは本来はヒンズー教の五大説なのですが、黄金の夜明け団流霊視修行の中核的存在となっています。
神智学協会エジンバラ支部の長でもあったブロディ-イネスが採用したというかぱくったというか。だいたい四大説を基本とする西洋魔術に、平気で東洋の五大説を導入するあたり、黄金の夜明け団のインターナショナルな性格がよく表れていると申せましょう。
地 プリティヴィ 黄色い正方形
空気 ヴァユ 青い円
霊 アカシャ 黒い卵形
火 テジャス 赤い三角形
水 アパス 銀の三日月
使い方はパスワーキングと一緒で、象徴を視覚化して没入するわけです。
タロットよりも図形的に簡単なため、視覚化も容易であります。
東洋技法の採用という傾向は、実はエリファス・レヴィあたりから唱えられてはいたのです。レヴィは『魔術の歴史』において、無責任にも中国の易経はカバラの奥義に通ずるなどと放言しています。
まあ、タットワが受け入れられた理由のひとつは、なんといっても単なる図形であったことでしょう。赤い三角形が火だというのは世界共通の象徴といえますしね。