Upton, Kate Florence
フローレンス・ケイト・アプトン
(1872-1922)


☆ アメリカに生まれ、英国で活躍した挿絵画家、肖像画家。主にゴリウォーグの生みの親として知られるが、後半生の心霊術探求のためにここに収録される。

 1873年2月22日、英国より移住してきた英国人夫妻の娘としてニューヨークに出生。父は銀行員。幼くして父を亡くすも、母が声楽教師として生計を立てる。フローレンスは16歳から得意の絵を活かして広告イラストで収入を得るようになり、のちに挿絵方面にも進出。1893年にはロンドンに出てイラストレーターとして一本立ちする。1894年、黒人人形「ゴリウォーグ」を主人公とする絵本が大ヒットし、経済的に大いに潤う。

 その後正規の美術教育を受けるべく一旦ニューヨークに帰還。1906年、再びロンドンに出てスタジオをかまえる。肖像画家としての評価も高まる。

 1912年、絵本シリーズの共同執筆者でもあった母バーサが死去。

 1916年10月、最初の心霊体験(金縛り状態のときに母親の麗に救われる)を得る。その後、ふたたび母親と接触するべくプランシェットや自動筆記に没頭。1917年10月には母親が半物質化して言葉を交わしたとのこと。

 自動筆記においては母親以外の霊的存在とも接触。全22冊に及ぶ記録を残している。晩年は自動発言にまで及んだと記録されている。

 1922年10月16日、闘病ののち、ロンドンの自室にて死去。


主要著作 The Adventures of Two Dutch Dolls words by Bertha Upton, Longmans, London, 1895.
The Golliwogg's Airship, words by Bertha Upton, Longmans, London, 1902.

参考文献 Lyttelton, Edith. Florence Upton, Longmans, Green and Co., London, 1926.


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