名称 : 世界

称号 : 時の夜の偉大なるもの

配属 : タウ

惑星 : 土星

位置 : マルクト − イェソド

色彩 : 藍





☆ 3シリーズの「世界」は美しいカードであると自画自賛しております。四聖獣を雲で代用するというアイデアも秀逸でした。配属物としての土星を全面に出し、ダンシング・フィギュアも若干のレリーフ処理で引き立ちました。よく見るとダンサーの姿勢が土星の惑星記号になっているのもご愛嬌でしょう。

 「静かな、充足した終焉」というニュアンスが強いカードであります。聖書的にはマグダラのマリア被昇天と関連するのでしょうが、製作時には意識しておりませんでした。完成し、納得し、しばらくしてから、「あ、マグダラか!」と気づいたような次第です。

 聖母被昇天ならば、まえもって大天使ミカエルの予告が入り、弟子だのなんだのとギャラリーも集まり、鳴り物入りの一大イベントだったわけでして、ある意味けたたましい印象がぬぐえないのです。

 少なくとも小生の感覚では、マグダラの被昇天はなんとも静かなのです。異国で人知れず亡くなる女性、なのですが、しかし不幸せではなかった。ひとつ、ふたつ、決して口外しない思い出があって、それとともにこの世を去るのでしょう。天使は迎えにこないけれど、大きな雲や暖かい色の雲が天使のように見えるのです。
 



 カードの意味 : 事物そのもの。綜合。世界。王国。

 カードの意味 : 静かなる終焉、解放、静かな幸福。人知れず満足。

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