☆ 放浪者タロットの恋人たちは「色仕掛け」です。男がこうむる古典的災難と申せましょう。

 それ風のお姉さんといい感じになり、いざ杯盤狼籍というときに物陰からその筋のお兄さんが登場。あとは自業自得のフルコースですわ。

 にもかかわらず、性懲りもなく、虎穴に入らずんばとのバトルクライも勇ましく、男たちは猛進していくのであります。


 ようするにウツボカズラです。モウセンゴケです。タヌキモです。ハエトリグサです。ゴキブリホイホイです。

 色仕掛け、美人局の類は、これはもう古い。どのくらい古いかといえば、たとえば旧約外典の猛女ユディトですな。敵将ホロフェルネスを色仕掛けでたらしこみ、寝首を掻くわけです。いくらバカな男でも命とられちゃいけません。

 ま、だいたいは金銭のやりとりにて一件落着するのです。その筋のお兄さんが出てこない場合、「うちの娘を傷物にして」と母とも叔母ともつかぬ代物が介入してくることが多いのです。



カードの意味 : 色仕掛け、美人局。君子危うきに近寄らず。

カードの意味 : 恋愛。恋は盲目。あとさきかまわず。毒を食らわば皿までも。

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